「コツコツと練習の段」
『忍たま乱太郎』24期第9話
2016年4月14日放送
10分と言う短い時間でありながら綺麗に纏まっている回。
字の汚い団蔵が字を上手く書く練習を決心するが、教室や部屋では他の忍たまがいて気が散るからと図書室で練習を始める。が、そこにやって来た乱太郎としんべヱの誘惑に負けて川原に遊びに行ってしまう。その途中、忍者を目指してコツコツと練習をしている小松田さんの姿を見て後ろ髪を引かれた団蔵は川原遊びを終えた後に兵太夫の新しいカラクリを見に行く事はせず字の練習を再開する。
今はまだ成果は出ていないけれどコツコツと練習する事の大切さを描いた話。ここで団蔵の字が上手くなったと言う「結果」を示さず、あくまで「コツコツと練習する」と言う「過程」のみを示しているのが深い。
団蔵は川原遊びを途中で止めずに飽きるまで遊んだ後に字の練習を再開している。団蔵は10歳。やはりこの年齢だと遊びは大事なので安易に遊ぶ事を否定しなかったのは良かった。
小松田さんは忍者の才能は無いのだが、それでも毎日コツコツと練習している。
小松田さんは不器用で間が悪くて色々と面倒事を引き起こす人なのだが、この常に前を向いている姿勢はとても尊敬できる。ここが忍術学園で出茂鹿が嫌われて小松田さんが好かれる理由なのだろうな。
団蔵が図書室で字の練習を続ける事を知ったきり丸は図書委員会の仕事が終わった後も図書室に残る事にする。きり丸のこういう優しさが描かれるのは結構珍しいかな。そう言えば以前の団蔵の字の話でもきり丸が深く関わっていたが、ひょっとして、これは一つのシリーズとして続いている話なのかな? 何だかんだ言いながらも見守るきり丸の優しさと責任感の強さが良い。これを自然に出来る関係が「友達」または「家族」なんだろうな。
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