「玉泉山金霞洞玉鼎真人門下・楊戩登場!!」
『封神演義』第13回
妲己は今後の流れを知る為に「歴史の道標」の所へ。
その間は胡喜媚が妲己の代役を務める事になるのだが、ここで傾世元禳と如意羽衣を同時に使うと言う離れ技を披露している。スーパー宝貝の設定を考えると、かなり凄い事をやっていた事が分かる。
妲己に変化した楊戩は姿形こそはそっくりだが、四不象すら「何か変」と感じる出来であった。それは「妲己はお供も連れずに一人で太公望に挑みに来ない」「登場までの流れが突然で不自然すぎた」と「本物の妲己はこういう行動を取らない」と言う違和感であった。太公望にその弱点を指摘されるもその後もこの問題の改善はあまり見られず、洞察力のある人物にはあっさりと変化を見破られる事があった。
この「外見を再現するのは完璧」だが「その人物の細かな言動までは再現できない」と言うのは楊戩が他人と距離を取っていた為に他の人間の細かい部分まで踏み込んで知る事が出来ず、結果、その辺りの再現が苦手になったと考えられる。
太公望が妲己を偽物と判断した材料の一つは四不象を「スープーちゃん」と呼ばなかった事。妲己が「スープーちゃん」と呼んだのはいつだったか調べると第8回の蠆盆の時であった。この時の太公望はショックで放心状態だったのだが、それでも周りの事を色々と探って記憶していたのはさすがである。
太公望が楊任の事を知ったのは宮廷音楽家として活動していた数日間だけだったのに、仙人界でも有名な楊戩の名前と間違えそうになるとは、それほど楊任(の頭)が印象的だったのかな。
「楊戩のテスト」に続く。