「ホームシックの段」
『忍たま乱太郎』18期第38話
2010年6月2日放送
一年は組が農村体験をするが、家が半農半忍である乱太郎は農村の風景を見てつい両親の事を懐かしんで涙ぐんでしまう。この作品でギャグじゃない涙が出てくるのは珍しく、乱太郎が寂しさから泣いてしまうのはちょっとした衝撃があった。
「浦沢脚本」と言われるように不思議な展開を書くイメージが強い浦沢さんだが実はこういうしんみりとした話も書いている。この幅の広さこそが浦沢さんの真の魅力だと自分は思う。
乱太郎は忍術学園に入学して両親と離れて暮らす事になって今回の話でホームシックにかかった。なので、乱太郎は自分が忍術学園に入学する事になった経緯を思い出し、さらに両親が忍術学園で学んでいる自分に期待している話を思い出す事でホームシックを自力で乗り越えようとした。乱太郎がどのようにしてホームシックを乗り越えられたかは具体的には描かれていないが、一年は組の皆や先生達とのやりとりの中で自然に笑顔が戻ってきていたので、かつてあった両親との思い出と言う「過去」が引き起こした寂しさを忍術学園での日々と言う「現在」の楽しさが打ち消していったと言う事なのかな。
今回の回想シーンでは幼い乱太郎が家族と一緒に過ごしている場面が描かれているが、きり丸もこの年齢の頃はまだ家族と一緒に過ごしていたのかな……?
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