「魔家四将② -悪夢のはじまり-」
『封神演義』第56回
魔礼青の一振りで切っ先が幾重も現れる青雲剣が格好良い。
天化との対決は「切っ先が幾重も出るなんてズルいじゃん」と思うが、魔礼青はちゃんと「莫邪の宝剣と青雲剣の戦い」と言っているので剣の腕前でなくて宝貝の能力で勝つのは正しい。(因みに剣の腕でも魔礼青の方が天化より上だった)
今回は珍しく太公望が完全に後手に回っている。
花狐貂の派手さに目がくらんで武王を人質に取られ、その後も「花狐貂で民を傷付けるのを止めなければ武王と天化を犠牲にしてでも魔家四将を倒す」と脅しながらも、その脅しを実行する事は出来ないと見抜かれて街の破壊を続けられている。
魔礼青・魔礼海・魔礼紅・魔礼寿と魔家四将は名前に「礼」が入っているのに「礼の無い戦いをする」と言うのが面白い。
前回の話で聞仲は「お前の能力を高く買っている」と張奎を持ち上げていたのだが今回の話で「黄飛虎が横にいた頃は誰を敵に回しても怖くはなかったのにな…」(=横にいるのが張奎では安心出来ない)とつい本音を漏らしてしまっている。
「あの男が横に…」の台詞で分かるように聞仲が求めていたのは自分と対等の存在であったのだが、残念ながら張奎は聞仲の「横」ではなく「後ろ」に居続けてしまう。(そしてそれを後に禁鞭に嫌がられる事になる)
「魔家四将③ -捕らわれて脱出して集結する回-」に続く。