殷郊との戦いで自分のこれからに不安を覚えた黄飛虎であったが今回の戦いを経て「俺は己の良しとする道を行く」と迷いを振り払う事になる。
妻、妹、主、親友……。己の「これまで」を振り返る事で黄飛虎は己の「これから」を見出す事が出来たのだった。
飛刀は妖精であって宝貝ではない。
黄飛虎に妻や妹の幻を見せていたが、楊任の宝貝・神の見えざる目と違って、黄飛虎の心を覗き込んで作り出した幻ではなさそう。余化が殷の将軍で黄飛虎とも旧知の仲だったので賈氏や黄氏の姿も知っていたのだと思われる。
刃物マニアの余化。同じ刃物マニアとして赤精子がいるが、赤精子が直接斬りかかるタイプなのに対し、余化は手裏剣のように刃物を投げつけると言う違いがある。
趙公明の弟子(召使い)には一つの共通点がある。
楊任の絵、呂岳の生物科学、劉環の蟬玉、余化の刃物、とそれぞれがある物事に対して常人には理解できないレベルでのめり込んでしまっているのだ。楊任や呂岳に顕著なのだが「天才と狂人は紙一重」と言う人物達と言える。蟬玉が言っていたが趙公明達は「いってしまっている人達」なのだ。
「趙公明攻略Ⅻ -最上階-」に続く。