「牧野の戦い③ -天子・紂王-」
『封神演義』第163回
紂王が子供の姿で登場して驚いた。劇中ではどういう意味があって子供の姿まで若返ったのかは語られていない。妲己と出会った頃とか殷の王になった頃とかに戻ったのかと思ったが、妲己と出会った時も殷の王になった時も既に紂王は大人だったはず。となれば、そう言った紂王の人生のおける転換期は今回は関係無くて、単純に大人よりも子供の姿の方が相手の攻撃を吸収して成長しやすいとか言う事なのかな。
因みにウルトラシリーズでは「華奢な体格の者が勝つ」と言うパターンが話に組み込まれていた時期があって、「華奢な女性の巨人がウルトラマンを倒す」→「華奢な女性の巨人が強大な怪獣に変身する」→「ウルトラマンが強大な怪獣を倒す」と言う展開があった。それと同じで「子供である紂王が仙道達に勝つ」→「紂王が子供から怪物に変身する」→「天化が怪物となった紂王を倒す」と「体格で負けている方が勝つ」パターンにしたのかもしれない。
前にも書いたが「あんたは本来怠け者さ!」「おうよ!! 紂王は俺たちに回してテメーはダレてろ!!!」の場面が好き。『キン肉マン』の時代から「仲間達が揃って助けに来る」と言うシチュエーションは燃えるものがある。
楊戩達に迫り来る紂王の姿がもはやゾンビに見える。(中国だとキョンシーか?)
これはそのまま「殷は既に死に体」と言う表現にもなっていそう。
蟬玉、雷震子、韋護のトリオによるコンビネーション攻撃が面白い。しかし、紂王にはこれと言ったダメージは与えられず。これによってこの三人プラス土行孫は戦力外である事が示され、以後の戦いでも活躍の場は無かった……。
「牧野の戦い④ -湯王の因子-」に続く。