翔龍shoryuの忍たま日記

『忍たま乱太郎』について色々と書いていくブログです。『ドラゴンボール』や藤崎竜さんの『封神演義』のレビューも書いています。

「歴史の道標十一 -帰ってきた王貴人!!-」 『封神演義』第182回

「歴史の道標十一 -帰ってきた王貴人!!-」
封神演義』第182回

 

蟬玉「あたしのお財布がかかってんのよ~!! あんたら、死んでも勝ちなさいよ~!」、
四不象「蟬玉さん。金欲まみれっスねぇ…」。
あ、四不象が蟬玉の事を「スパイさん」じゃなくて「蟬玉さん」と呼んでいる。

 

太公望チームの三番手として名乗りを上げた太公望。彼には珍しく自分から戦いに出ようとした。まぁ、張奎と楊戩が既に一度戦い、燃燈道人は今は戦うつもりが無いので、戦えるのは太公望と哪吒の二人に絞られる。哪吒は「胸にあるダミーの霊珠が破壊されたら金蛟剪が発動する」となっているので、胸にあるダミーを攻撃すると言う情報と知能を持った者と戦わせた方が良いとなれば、ここは太公望自身が出る番となる。

 

太公望が自ら戦いに出ようとしたもう一つの理由はおそらく燃燈道人の存在がある。
これまで太公望は軍師として全体を見ながら戦ってきた。しかし、殷周易姓革命が終結した事で大規模に軍を動かす戦いは無くなった。今回の妲己チームとの対決も基本は一対一となっていて太公望が事細かに指示を出す必要は無い。つまり、太公望の軍師としての役割はかなり低下していると言える。
さらに新たに仲間に加わった燃燈道人は「かつて十二仙のリーダーだったと言う肩書き」「それに見合う実力と知識」「回復能力まで有する」「少し前まで敵だった張奎に「凄いな、あんた」と言わせるカリスマ性」とチームのリーダーになる資質を十分に備えていた。ここで太公望もリーダーとして振る舞うと、チームの中にリーダー格が二人いるとして色々と混乱を招く恐れがある。おそらく太公望はリーダー役を燃燈道人に譲り、自分は一戦士として戦う事を決めたのではないだろうか。
「軍師」「皆を率いる」と言う役割は太公望と言うキャラにとって大事なものであり、それが事実上無くなったと言う事は下手をすれば「太公望と言うキャラの死」に繋がる恐れがある。事実、一戦士として戦おうとした太公望は次の胡喜媚戦であっさりと敗北し死亡してしまう。そしてその後は「軍師」の代わりに「最初の人」と言う新たな肩書きを身に付けて王奕(伏羲)として復活する事となる。

 

王貴人「太公望は私が殺ると10年前から決まっている」。
この台詞で第4回から今回まで10年経っている事が判明する。第1回から第4回まではおそらく数日、今回から最終回までは約一ヶ月となっているので、『封神演義』は約10年の話である事が分かる。

 

鳥文化に寄生した祈願花は「寄生した者自身が破壊されると咲く」のかな? 祈願花に寄生された者は物を破壊し続けるらしいけれど、それって自分の体も傷付ける事になるわけなので。

 

鳥文化が王貴人に倒されると太公望はそのまま王貴人と戦おうとする。
おそらく王貴人には一度勝利しているし性格も読みやすいので勝機は十分にあると判断したのだろう。結局は哪吒の割り込みで太公望は胡喜媚と戦う事になるが、性格を読めない胡喜媚は相性が悪かったか、終始翻弄された挙げ句、最後は封神されてしまった。

 

「死の旋律で冥府に落ちろ!!!」・・・貴人様の中二病台詞その1。
「私の音色で壊れるがいい!! 宝貝人間!!!」・・・貴人様の中二病台詞その2。

 

歴史の道標十二 -宝貝『改造』人間!!-」に続く。

 

 

封神演義 21 (ジャンプコミックスDIGITAL)

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