「ありがたいお地蔵様の段」
『忍たま乱太郎』25期第11話
2017年4月17日放送
素朴な疑問なのだが、人間と石像の違いって分からないものなのかな? いや、そこはあえて無視しなくちゃいけないところなんだろうけれど、ちょっと気になった。
同じ立花仙蔵と言う人物でも描く人によってそのキャラは大きく変わる。たとえば尼子騒兵衛さんの原作だと常に冷静沈着で文次郎達をからかっている事が多い。それがアニメの阪口和久さんの脚本になるとクールを装っているが実は沸点が低くてしんべヱと喜三太に振り回されて最後は怒りを爆発させてしまうとなる。
今回の石山優子さんの脚本はその間を取ったもので、色々な事件が降りかかってくるのは厳禁シリーズと同じだが、そこで振り回される事無く原作のように冷静沈着に事態に対処している。『忍たま』は原作とアニメでキャラが違う事が多いが、今回の石山さんはそのギャップを上手く埋めていた。
どうして今回の仙蔵は冷静さを保つ事が出来たかだが、おそらくしんべヱと喜三太の二人が揃っていなかったからと思われる。
『忍たま』のアニメには主に3人の脚本家がいて、浦沢義雄さんは一人のキャラの「個性」を使って話を作るタイプで、阪口さんは複数のキャラを組み合わせて「掛け合い」を見せていくタイプ。今回の石山さんは「一つのシチュエーションを用意し、そこに次々とキャラを投入していく」と言うタイプ。『忍たま』はキャラが増えてきたので一つの話で大勢のキャラを扱う石山さんの脚本はこれからもっと多くなってくると思われる。
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