「鶴仙人の怨念 気功砲!!」
『DRAGON BALL』其之百三十二
「もう鶴も亀もカタキウチも関係ない! おまえを殺すための戦いではなく試合に勝つための戦いだけに専念できる…!」。
これまで相手を殺す事を考えていた天津飯はここから相手を殺すのではなくルールに則った戦いで勝つ事を求めるようになる。
今回の試合で天津飯は場外と言うルールによって悟空に勝つ事が出来たが、その内容に納得出来なかったからか、その後は勝ち負けより自分が納得出来る戦いが出来るかどうかを重視するようになり、ピッコロ大魔王編や人造人間編では勝つ可能性が少なくても自分の力が相手にどこまで通じるのかを選ぶようになる。
この天津飯の「相手の殺害から勝ち負けへ」「勝ち負けよりも自分が納得出来るかどうかへ」と言う変化はベジータに通じるところがある。その為か、天津飯はかつて自分達の命を奪ったベジータに不快感を示す一方でプライドの塊であるベジータは負けても修行して再び戦いを挑むだろうとその心情を理解しているところもある。
腕が四本になる四妖拳を使う天津飯。
次の天下一武道会では四人に分身する四身の拳を使ったりと天津飯は悟空達とは一味違った技を使う。初期の『DRAGON BALL』は人間の他に妖怪が出ていたが、目が三つあって腕を四本にしたり自身を四人に分けたりする事が出来る天津飯や見た目がキョンシーのような餃子は当初は妖怪に近い扱いだったのかもしれない。
天津飯の最後の技である気功砲が遂に使われる。
武天老師は気功砲について詳しく知っている一方でエネルギー消費が激しくて死ぬ恐れがある事については「死ぬことすらあるという」と自分が直接見たのではなく誰かから話を聞いたような説明になっている。
武天老師は鶴仙人が天津飯に気功砲を教えていた事に驚いていたので、武天老師の知る限りでは鶴仙人は弟子に気功砲を教えてはいなかったようだ。
と言う事は亀仙人や鶴仙人や鶴仙人の弟子とは違った誰かが気功砲を使って死んだ事があると言う事になるのだが果たしてそれは誰だったのだろうか……?
「両者最後の戦術!!」に続く。