「クリリンの死 そして恐ろしき陰謀」
『DRAGON BALL』其之百三十五
ピッコロ大魔王編が始まってここから『DRAGON BALL』はシリアスでハードな作風になる。
筋斗雲で飛び出す悟空に「待て」と命令する亀仙人。
あの亀仙人が強い言葉で命令するのも珍しいし、あの悟空が亀仙人の言葉も聞かないで飛び出してしまうのも珍しい。二人がいつもと違う行動を取った事で今回が如何に異常事態であるかが分かる。
その昔に世界を恐怖のどん底に叩き落としたピッコロ大魔王が復活。
後にピッコロ大魔王はナメック星人である事が判明するが、第22回天下一武道会で悟空達が常人を超えたレベルに至ったからか、ここからは普通の地球人で悟空達と戦える存在は殆どいなくなり、ピッコロ大魔王、ベジータ、フリーザと宇宙人が相手となる。
ピッコロ大魔王の存在をランチ達は知らなかったが天津飯は話を聞いた事があったとの事。アニメでは鶴仙人から話を聞いていたと言う説明がある。
鶴仙人がピッコロ大魔王の封印を解いたのではと心配する餃子に向かって亀仙人はピッコロ大魔王の恐ろしさをよく知っている鶴仙人が封印を解くとは考えられないと答える。
ピッコロ大魔王編に鶴仙人は登場しなかったがもし登場していたらどのような行動を取っていたのだろうか? ピッコロ大魔王に協力しても最終的に人間は切り捨てられる事は分かっていそうなので、ひょっとしたらピッコロ大魔王を倒す為に一時的に亀仙人と協力関係になる可能性もあったかもしれない。
回想シーンで亀仙人と鶴仙人の師匠である武泰斗が登場。
実はジャッキー・チュンが付けていたカツラは武泰斗の髪型に似ていたりする。尊敬する師匠に寄せた姿だったのかな。
ピッコロ大魔王の目的は「永遠の若さ」で世界征服ごときはドラゴンボールの力を借りなくても造作も無い事らしい。
実はレッドリボン軍のレッド総帥もフリーザも世界や宇宙に君臨するのは自分の力だけでも可能で、ドラゴンボールは力があっても叶えられない自身の肉体の問題解決に使おうとした。
ピラフ大王がピッコロ大魔王に申し出た「世界の半分をいただけたら」は『ドラゴンクエスト』の竜王を思い出す。
ピッコロ大魔王の補佐を務めているピアノは外見が『ドラゴンクエストⅢ』の魔王バラモスっぽいが実はこの頃はまだ『ドラクエⅢ』は発売されていない。
「ピッコロ大魔王の恐怖!」に続く。