翔龍shoryuの忍たま日記

『忍たま乱太郎』について色々と書いていくブログです。『ドラゴンボール』や藤崎竜さんの『封神演義』のレビューも書いています。

「魔獣・タンバリンがやってくる!!」 アニメ『DRAGON BALL』第106話

「魔獣・タンバリンがやってくる!!」
アニメ『DRAGON BALL』第106話
1988年3月23日放送

 

原作の第139話「ヤジロベーの獲物」と第140話「タンバリンがやってくる!」と第142話「ピッコロ大魔王降り立つ!!」をアニメ化した話。

 

「シンバルはワシが体を痛めて産んだワシの子供なのだ! 貴様らなんぞにワシの悲しみが分かるか!」。
大魔王と言えば部下は捨て駒扱いするイメージがあるがピッコロ大魔王は自分が産んだ子供達なので部下に対する愛情がある。ここはベジータフリーザバビディと違った部分で中々面白いところである。

 

これまでピッコロ大魔王とピラフ一味の力関係が一方的だったのでピラフ一味のギャグも笑いになっていなかったところがあったが今回はシンバルの死をとりあえず悲しむフリをしたらピッコロ大魔王に怒られたので慌てて「本当はシンバルが死んでも全然悲しくなかったです」と言うとんでもない釈明をしてピッコロ大魔王をブチ切れさせるとピラフ一味が「力は無いけれど無神経な一言でピッコロ大魔王と苛つかせる」となっていて両者のバランスが取れてきたところがある。

 

アニメではギランの悪事が追加されていて「お前みたいな奴にはきっと今に神様の罰が当たるんだ」と言ってきた子供を痛めつけようとして、そんなギランを抑えて倒したタンバリンが子供からは神様に見えたと言う場面がある。
善悪は見え方によって全然変わってしまうと言うので非常に興味深い場面。
又、神様とピッコロ大魔王が元は同一人物であった事を考えるとピッコロ大魔王が生み出した魔獣タンバリンが人々から神様に見られると言うのも色々考えさせられるものがある。

 

クリリンは鼻と髪の毛が無かった」と言う悟空の説明を聞いたヤジロベーは自分の顔から鼻と髪の毛を無くした姿を想像する。こうして見ると意外とクリリンとヤジロベーは顔が似ている。

 

ヤジロベーの声はクリリンと同じ田中真弓さんが担当していて、クリリンとの差別化の為に名古屋弁を喋るキャラクターになったとの事。

 

アニメではタンバリンが道に迷ったので道を尋ねようと寄った家がブルマ達の隠れ家だったと言う場面がある。
人間に道を尋ねるタンバリンもおかしいがタンバリンの正体に気付かないでカメハウスの場所を教えてしまうヤムチャ達もおかしくてちょっとシュールな場面になっている。

 

原作ではヤムチャは魔族と戦わなかったがアニメではタンバリンと戦う場面がある。
タンバリンが本気でなかったとは言え足を負傷した状態で結構戦えているヤムチャに驚く。

 

原作を知っていると今回のタンバリンとヤムチャの戦いは尺稼ぎのアニオリと分かるのだが、アニメだけ見ているとこの一ヶ月でクリリン、筋斗雲、チャパ王、パンプット、ナム、バクテリアン、男狼、ギランが一気に殺されているのでヤムチャもこのまま……!?と言う怖さがあった。

 

原作ではタンバリンがこの時点で殺害した武道家は6人であるがアニメでは7人となっている。クリリン、ナム、ギランは原作とアニメの両方で殺されている事が確定しているので、チャパ王、パンプット、バクテリアン、男狼のうちの誰か一人は原作では殺されていない可能性がある。

 

金髪ランチがタンバリンに向けて銃をぶっ放すが全く通じなかった。
これまでは金髪ランチが銃をぶっ放したら大抵の問題は解決していたのだが、ピッコロ大魔王編に入ってそういうギャグ描写は通じない作風に変わった事が分かる。

 

原作では亀仙人達はあっという間に四つのドラゴンボールを手に入れていたがアニメでは一つ目のドラゴンボールを手に入れる為に南極に行って氷山の中から見付ける場面がある。
炎と氷の違いはあるが「自然現象を気で吹き飛ばしてドラゴンボールを見付ける」と言う展開は亀仙人かめはめ波を初披露したフライパン山編を思い出す。

 

原作では悟空がヤジロベーにドラゴンボールの説明を始めようとしたところでタンバリンが来ていたがアニメではドラゴンボールについての説明を終えている。

 

孫悟空・怒り爆発!!」に続く。