「孫悟空 最大の危機!!」
『DRAGON BALL』其之百五十八
悟空とピッコロ大魔王の戦いは一進一退であったが徐々に悟空が押してくるようになる。
そこでピッコロ大魔王は目から発するビームで悟空の足を攻撃して素早い動きが出来ないようにするが、悟空は悟飯じいちゃんから譲り受けた如意棒で機動力を補完する。
悟空とピッコロ大魔王の戦いを見た国王の警護は国王に避難を提案する。
「全世界の未来をあの子たちに賭けましょう!! そのときに国王のあなたがいなければどうなるんですか!!」。
『DRAGON BALL』は戦いで世界に大きな被害が出てもドラゴンボールで全て元に戻せる事もあって復興について語られる事があまり無いので今回のようにピッコロ大魔王が消えた後に世界を立て直すには国王の存在が必要と言う場面は珍しくて印象に残った。
「子供が戦っておるのにわしらがにげるとはな…。……なんともなさけない話じゃ…」。
「悟空は強大な敵を倒す事が出来るが政治・経済的に世界を復興させる事は出来ない」「国王は政治で世界を平和にする事が出来るがピッコロ大魔王やセルのような存在には対処出来ない」と悟空と国王は違うところで世界の為に戦うと言う構図が面白かったので他のシリーズではあまり取り上げられなかったのはちょっと勿体なかったなと思う。
少年がピッコロ大魔王と戦っていると言うニュースを聞いたブルマはかつて占いババが「悟空はやがてこの世界を救うだろう」と言っていたエピソードを出す。
ここで占いババの言葉を最初に思い出すのがブルマで「なんとなく希望がでてきたでしょ!?」と言うのが良い。このブルマの悟空への信頼は後に人造人間編でのトランクスの未来でも触れられる事になる。
なんとなくだがブルマは占いババが言った「悟空は世界を救う」をこの後もずっと信じ続けていたんだろうなぁと思う。
なんとなく今回の話を見て感じたのだが、少年の悟空と長身のピッコロ大魔王を同じコマに収めて戦いを描いていくのに鳥山さんが苦労しているように見えた。こういう事もあって次の第23回天下一武道会編で悟空は大人になって一気に背が伸びる事になったのかな。
「荒野の大格闘!!」に続く。