「荒野の大格闘!!」
『DRAGON BALL』其之百五十九
ピッコロ大魔王の爆力魔波でキングキャッスルと周辺の街が消し飛んでしまう。
やたらと街が吹き飛んでいるイメージがある『DRAGON BALL』だがこの頃はまだそこまでのレベルではなくて亀仙人がかめはめ波でフライパン山や月を消し飛ばしたり天津飯が気功砲で天下一武道会の武舞台を消し去った以外に気を使った攻撃で大きな何かを消した事は無かったはず。
今回の爆力魔波をきっかけに規模の大きな戦いになると気で建物が消し飛んで荒野が広がる事が多くなる。
爆力魔波で消し去ったはずの悟空の気を感じるピッコロ大魔王。
これまでの戦いでは目で相手を捉えていたのだがこれからは気を探って相手を捉える事が重要となっていく。
ただ、この頃はまだピッコロ大魔王も悟空の気を感じても上空にいる事までは分からなかったりと気を探る技術は精度が甘かった。
悟空の絶体絶命の危機を舞空術で救った天津飯。
段々と悟空とはレベル差が開いてきているのだが天津飯は要所要所で活躍していてなんと終盤の魔人ブウ編でもちゃんと見せ場がある。
天津飯の行為を「死ぬ時がほんのわずかにのびただけ」とするピッコロ大魔王だったが、ピッコロ大魔王の爆力魔波を一度避けた事で悟空は気を溜める間は隙だらけだと言う事を見抜いて一撃を食らわせる事に成功した。
悟空に一撃を受けたピッコロ大魔王はそのまま爆力魔波を放つが悟空に耐えられてしまう。ひょっとしたら悟空の一撃でダメージを受けたので自身の想定より威力が落ちてしまったのかもしれない。そう考えると天津飯の行為は勝敗を左右するものだったと言える。
筋斗雲があるのなら悟空は天津飯の力を借りなくても空を飛べるのではないかと思ったが以前に筋斗雲をタンバリンに消されているので再び筋斗雲が消されるのを恐れて戦いには使わないようにしたのかな。(タンバリン戦以前の悟空は筋斗雲に乗りながら戦う事が何度かあった)
ピッコロ大魔王「このピッコロ大魔王さまにたちうちできる人間などおるわけないのだ…」、
悟空「おら、シッポはえてるから人間じゃないかもな…」。
魔族の長と戦える存在もまた人ならざる存在だったと言うのは昔からよく見られる構図。後にピッコロ大魔王も悟空も地球の人ではなかった事が判明する。
悟空って自分が人間だとか違うだとかあまり気にしないイメージがあったのでこのやりとりはちょっと異色で印象に残るものだった。そう言えば出会ったばかりの頃にブルマが尻尾が生えている悟空の事を「おかしい」「得体の知れない」と言った事があるがその言葉を覚えていたのかもしれない。(人造人間編のラストで悟空が実はブルマの発言をちゃんと覚えていて気にしている事が分かる)
「孫悟空 最後の賭け!!」に続く。