「嵐の前の再会」
アニメ『DRAGON BALL』第133話
1988年11月9日放送
原作の第166話「それぞれの再会」をアニメ化した話。
今回から第23回天下一武道会編となるのでサブタイトルの画面が天下一武道会仕様となる。前2回とは違って今回はスピーディーな感じのものになっている。
アニメでは原作以上にブルマが大人になった事を強調する演出になっている。
大人になった悟空の登場シーンはアニメではブルマでも届かなかった風船を悟空が簡単に取るとなっている。
これまで「悟空はチビでブルマの方が背が高い」と言う構図だったのでブルマを使って悟空の背が高くなった事を見せた演出は上手いなとなった。
原作では悟空がブルマの口紅を指摘する場面とブルマが大人になった悟空にときめく場面は別々なのだがアニメでは続けているので悟空とブルマが男女の仲になる可能性もあるような雰囲気もあった。
原作の第22回天下一武道会でクリリン達の受付が終わるが悟空はギリギリまで受付に来なかった事があったがアニメの第23回天下一武道会では悟空の受付がすぐに終わるがクリリン達はギリギリまで受付に来ないと言う展開がある。
この場面は単なる引き延ばしではなく、クリリン達の到着を悟空は気を察知して知ると言う悟空の修行の成果が見られる場面にもなっている。
今回もアニメの天下一武道会は数日に亘っていて受付の日と戦う日が分かれている。
原作でも雨が降っていたのが途中で晴れているがアニメでは雨が降ったり止んだりと天気がコロコロ変わっている。ブルマがヤムチャより大人になった悟空に熱を上げるようになったのを見てウーロンが「女心と秋の空か……」と呟く場面があるので、今回はコロコロ変わる天気とブルマの心を掛けているのかもしれない。
試合前夜に天津飯は宙に浮かんで瞑想している。
これは後にピッコロもよくやる修行方法。
ピッコロ大魔王の生まれ変わりであるマジュニアの初登場場面は滅茶苦茶悪くしそうなものなのだが、瓦礫から子供と母親を助ける場面になっているところにこの後のピッコロの変化が垣間見えて興味深い。
悟空が大人になったのでエンディングの映像が大幅に変わっている。
これまでにあった「子供の冒険」と言う要素が無くなって「青年達の青春」と言う要素が出てきたので子供の頃の自分は『DRAGON BALL』が少し大人向けになった感じがしてちょっとドキドキした時期であった。
「波乱の天下一武道会」に続く。