「武成王造反③ -天化登場-」
『封神演義』第31回
ここから本格的に仙人達が人間界の争いに関わってくるようになる。
殷の武成王である黄飛虎が紂王の下を離れて以前に関わりがある西岐の姫昌の所に亡命する事になり、この事態に西岐に客人として抱えられている太公望が関わるまでは人間界の話なのだが、これに対して妲己が妖怪仙人の刺客を黄飛虎に送りつけ、それに押される形で聞仲も九竜島の四聖を出してきて、さらに崑崙山が朝歌で起きた出来事を黄巾力士を使って太公望に知らせ、道士である天化を助っ人として送り出すのは仙人界の話である。
以後、物語は人間の争いと仙人の争いが互いに影響を及ぼしながら展開していく事となる。
張鳳再登場。
小物かと思いきや実は妲己が妖怪仙人を使っている事に気付いていた。黄飛虎ですら太公望との会話で妲己が仙女である事をようやく確信出来たと言う事を考えると、確かに張鳳は並の人間以上だったのかもしれない。
宝貝無しで妖怪仙人に圧勝するところを見るにやはり黄飛虎は強い。
天化登場。
哪吒、楊戩、雷震子、土行孫が何かしらの対立を経てから太公望の仲間になったのに対し、黄飛虎と天化(と天祥)は太公望との対立を経ずに仲間になったと言う珍しいパターンとなっている。
「武成王造反④ -太公望の合流-」に続く。