「折るぞ」、
「はーい。ボクはただの剣でーっす!!!」、
のやりとりが好き。
お調子者の飛刀であったが何だかんだ言いながらも黄飛虎とずっと一緒に戦う事になり、その死後は息子の天祥にずっと付いていると言うのが人と人との繋がりの面白さと言える。
黄飛虎は天然道士なので宝貝が使えない。つまり遠距離攻撃が出来ないと言う弱点を突いて遠くから麻痺性の毒を仕込んだ化血神刀を投げた余化の選択は間違っていなかった。ただし、彼も言っていたとおり「天然道士を甘く見た」事が命取りとなった。
妖怪仙人の原型を見せた余化によって天化が傷を受けてしまう。この余化の最後の怨念は呪いとなって天化の運命を大きく狂わせる事となる。
殷を離れた黄飛虎の息子である天化に殷の将軍である余化から呪いがかけられ、そしてこの呪いを受けた天化によって紂王が倒されて殷は滅亡すると言うこの武成王一家と殷を巡る構図は中々複雑に出来上がっている。
ここで黄一家も戦線離脱して残るは太公望一人だけとなる。宝貝を使えない太公望を一人にしておけないと言う天化であったが、太公望は「あとはわしに任せよ」と答える。実は太公望は人間に戻っておらず宝貝も使えると次回で判明するのだが、これがちょっとした問題となる。
と言うのも天化の視点で考えると「楊戩さんや蟬玉やオヤジが危機に陥った時もまだ幼い天祥が妖怪仙人の中に一人でいると分かった時も太公望は本当は手助けする力がありながら今の自分は無力だと皆を騙していた」となるのだ。考えようによっては、太公望が嘘を吐かずに最初から戦闘に参加していたら天化が余化の呪いを受ける事も無かったのではないかともなる。
ここで太公望に対する不信が生じたのか、後の牧野の戦いで天化は「あーたを信じられなくなりそう」「オヤジやコーチもやっぱこの人に見殺しにされたんじゃねーか」と発言している。ただしこれは「太公望が本気を出してくれたら大丈夫なはず」と言う太公望への信頼があるからこその発言とも言える。実際、天化は太公望の体がボロボロになっている事を知り、自分達が太公望に頼りすぎていた事に気付く。
クライマックスの趙公明登場シーンに笑うw
これは舞台で見たいシーンだった。(後に『封神演義』はミュージカルになるが残念ながらこのシーンは無かった)
「趙公明攻略ⅩⅢ -戦慄のセクシータレント雲霄三姉妹の恐怖!!!-」に続く。