翔龍shoryuの忍たま日記

『忍たま乱太郎』について色々と書いていくブログです。『ドラゴンボール』や藤崎竜さんの『封神演義』のレビューも書いています。

「歴史の道標六 -ワープゾーン-」 『封神演義』第177回

「歴史の道標六 -ワープゾーン-」
封神演義』第177回

 

今回から通天教主の六魂幡を楊戩が使う事になる。特に言及は無いが、これは父である通天教主を継ぐと言う意味があるのだろう。スーパー宝貝に関しては他にも聞仲の禁鞭を継いだ張奎や元始天尊盤古幡を竜吉公主経由で使う事になる燃燈道人と言うように使用者の変更によって思いを受け継ぐとか世代交代と言った演出がされている。

 

白鶴童子のライバルである黒鶴童子が登場。
元始天尊は表向きの白鶴童子とは別に裏で黒鶴童子を使っていたと言う設定は後の太公望と王天君の関係の伏線になったと言える。

 

蓬莱島を前に遂に申公豹が太公望達と合流。ただし「私は誰の味方でもありません。あなた方とも馴れあうつもりは毛頭ない事をお忘れなく」と宣言する。
本作を通して申公豹は誰とも仲間になる事は無かった。当初は妲己と共にいたが、あくまで客人であって部下ではないと宣言していたし、一緒にいたのは妲己の真意を探る為であった。太公望に協力する事もあったが、それはあくまで自分なりの考えがあっての行動であり、無条件に助ける事はしなかった。申公豹は最初から最後まで自分の中の美学に基づいて動いていた。
哪吒は師匠である太乙真人の指示で、楊戩や黄飛虎は太公望の人柄に惹かれて、天化は父と共に戦うと、太公望の仲間が「人間関係」を軸に行動を共にするようになったのに対し、申公豹は女媧打倒と言う「目的」が一緒だったので今回は行動を共にしたとなっている。(ただし、これまでの描写を見るに申公豹は本当は人間関係を重視したいんだろうなと思うところはある。でも、特定の人物と深く関わると「傍観者」と言う自分のスタンスを維持出来なくなるので、これ以上は関わらないようにすると言う線を引いているように見える)

 

雷公鞭で蓬莱島のバリアを壊す場面が好き。個人的に『封神演義』における宝貝描写の中でも一・二を争う完成度だと思う。

 

何か言う度に太公望と四不象に「ついにイカれたか?」と心配される太乙真人が面白い。「ついに」って何だよw 以前からヤバかったのかw(ヤバかったけれど……) それとも前回の話で雲中子が飲ませていたドーピングはやっぱり危険物だったのか?

 

歴史の道標七 -燃燈道人-」に続く。

 

 

封神演義 20 (ジャンプコミックスDIGITAL)

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