「土行孫ナンパをする」
『封神演義』閑話01
いつものナンバリングとは違った「閑話」。
因みに閑話02は3年後に描かれている。少年ジャンプのシステムで初めから3年後に閑話02をする予定を立てていたとは思えないので、当初はもっと頻繁に閑話シリーズを入れる予定だったのだろう。この後に来る「それぞれの現在・過去・未来シリーズ」辺りも当初は閑話シリーズだったのかもしれない。
前回と今回の話で哪吒、太乙真人、楊戩が再登場している。
特筆すべきは太乙真人で、哪吒編では得体の知れない雰囲気が強かったが今回は「カメラ目線」「高所恐怖症」「宝貝が無いと無力」と親しみの持てるキャラとなっている。
哪吒、楊戩に続いて十二仙の弟子である土行孫が登場。
ナンパから始まった話であるが、この流れで後に土行孫が太公望の軍に合流する事になり、さらに竜吉公主が援護にやって来るようになる等、人の縁と言うのは意外なところで繋がっていくんだなと感じる。
土行孫は封神の書に名前が書かれていたが、ひょっとしたら、ここでの太公望との出会いで運命が変わって蟬玉と共に生き残る事になったのかもしれない。
四不象が誘拐されたと思った太公望は誘拐犯である土行孫を叩き落として墜落死させようとし、落ちそうになった土行孫を四不象が助けると誘拐魔を助けるなと怒る等、犠牲が出るのを嫌がる太公望には珍しく厳しい態度を示した。その後も土行孫がナンパの道具に四不象を使おうとしている事を知って激怒する等、太公望が冷静さを失うほどに四不象を大事に思っている事が分かる。
「妲己・喜媚の3分間クッキング」に続く。