「太子の選択・その3」
『封神演義』第79回
崑崙十二仙の広成子と赤精子が本格登場。この二人のやりとりが面白くて好きだった。
広成子は殷郊のだけでなく殷洪の宝貝の設計図も渡したが、これは広成子が太子二人の宝貝を作ったと言う事だろうか? 陰陽鏡を赤精子が作ったのなら設計図は赤精子自身が出すだろうし。逆に太子二人を人間界まで運んだ黄巾力士は赤精子の物だった。太子二人の修行も二人揃って見ていたし、広成子と赤精子は意外と仲が良いように見える。喧嘩するほど仲が良いと言うやつかな?
出番は少ないが赤精子の喋り方は印象に残った。
「チョー強力」とか「パーペー」とか、声に出して読みたくなる。
遂に始まった人間の兵を使った戦い。
『封神演義』が連載されていた週刊少年ジャンプは歴史モノや戦争モノよりバトルモノの人気が強いので今回のような戦はあまり描かれない。が、作品のテーマを語る上でも今回の戦は避けて通れないものであった。
太公望は南宮适や四大金剛には作戦を伝えているのに武王には何も知らせていなかった。ここは牧野の戦いでは武王自身に指揮を任せたのと対になっていると思われる。
「太子の選択・その4」に続く。