翔龍shoryuの忍たま日記

『忍たま乱太郎』について色々と書いていくブログです。『ドラゴンボール』や藤崎竜さんの『封神演義』のレビューも書いています。

「損して得とれの段」 『忍たま乱太郎』25期第37話

「損して得とれの段」
忍たま乱太郎』25期第37話
2017年5月30日放送

 

今まではきり丸があの周辺で何でも屋をやっていたのだが、それと同じサービスをする何でも屋が現れる。新しい何でも屋さんにきり丸の仕事が一時的に取られてしまったのは相手が大人だったからであろう。力仕事のような子供では難しくても大人なら出来る仕事もあるので。
今回のきり丸は一時的にタダで仕事を請け負う事でかつての顧客を取り戻そうとする。でも、これはかなり危険な賭けで相手も同じように一時的にタダで仕事を請け負うようになったら再び仕事を奪われる恐れがあった。
最終的に皆は再びきり丸に仕事を回してくれる事になったのだが、その理由はこれまで仕事をしてきた中で生まれた「繋がり」や「信用」と言ったものであった。サービス内容や値段と言ったものと違って、こう言った顧客との絆や信用は一朝一夕では出来ない。きり丸が最後に得する事が出来たのは「一時的に値段を下げたから」ではない。この「長い時間をかけて築いてきた関係」があったからであった。

 

追記。

今回の話で「どうしてお客さん達が最後にきり丸にバイト代を出してこれからもよろしくお願いと言ったのかが分からない」と言う意見をチラホラ見たので自分の解釈を述べようと思います。
今回のお客さん達は全員がきり丸と知り合いで中には「きりちゃん」と呼ぶほどの人もいた。きり丸が自分の状況を他人にどこまで話すかは分からないけれど「子供だけでバイトをしている」からきり丸の事情を察した人は多いと思う。たとえきり丸自身が言わなくてもお客さんの方で色々察したと。
新しい何でも屋さんが来ると、人間は新しいものに興味を惹かれると言う事で最初はそちらに仕事を回したけれど、しばらくして「あのきり丸が今日はタダで仕事を引き受ける」と言いに来た事でお客さん達はきり丸の危機に気付いたのではないだろうか。つまり、新しい何でも屋さんに仕事を回すと言う事はきり丸の仕事が無くなると言う事で、それはきり丸にとって死活問題だと言う事。この考えに至ると「安心出来る大人の何でも屋さんを選ぶ」や「きり丸にバイト代の値下げを求める」と言う選択を出来るお客さんはいなかったのだと思う。
お客さん達は自分達が仕事を頼んでお金を払う事できり丸が生きていく事が出来ると言う事に気付いたので、最後にこれからもきり丸に仕事をお願いすると言う事になった。きり丸は自分から事情を喋る子じゃないと思うけれど「タダで仕事を引き受ける」と言う一見すると「損」と取れる行動を取った事でお客さん達がきり丸の現在の危機的状況に気付いて再び仕事をきり丸に回すと言う「得」に繋がった、と言う事なのかなと自分は考える。

 

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