「天下一武道会はじまる!!」
『DRAGON BALL』其之三十二
扉絵で亀仙流の道着が一足先に登場している。
亀仙人がジョーダンで言った巨大な岩を動かせるようになった悟空とクリリン。おそらくこれを見て亀仙人は二人が天下一武道会で上位に入る事を予感して、その阻止に動こうと決めたのだと思われる。
巨大な岩を動かせるようになったが亀仙人は特に拳法を教える事は無いとして今まで通りの修行を続けさせる。(ただし、背負う甲羅の重さが40kgに増える)
亀仙人の今回の修行の目的は主に体作りであった。技を覚えなくても肉体のレベルを上げれば強くなる。実際、悟空とクリリンは拳法を教わらなくても天下一武道会でベスト4に入る強さを身に付けていた。
「武道は勝つためにはげむのではない。おのれに負けぬためじゃ」。
実は終盤の魔人ブウ編でベジータが悟空の強さの秘密を「勝つために戦うんじゃない。ぜったい負けないために限界を極め続け戦うんだ…!」と分析している。物語の序盤で最初の師匠が言った言葉が主人公の強さの根本であったと終盤に明かされる展開が見事。
結局、8ヶ月の修行の話で海ガメは帰ってこなかったが、ひょっとして、カメハウスが移動した事を知らされていないのでは……。
ランチが悟空達に同行しないで留守番をするのは意外だった。てっきり一緒に行くのかと。
序盤の『DRAGON BALL』はブルマ、チチ、ランチ、スノが主人公側の女性キャラとして登場しているが、実はそれぞれの出番があまり被らないようになっている。偶然なのか狙ってそうしたのかは不明。
南の都にやって来た悟空は人がたくさんいる事に驚く。そう言えば、悟空は西の都に行く事を断ったので大都市に来るのはこれが初めてになるのか。
「修行の威力!!」に続く。